目の前に、ライフルが一丁。 少女の白い、細い腕が構える。 「――アナタが、悪いんです」 今にも泣きそうな声で。 少女が啼く。 卑屈に眉をしかめ。 涙の枯れた彼女は笑い。 繰り返し。 やがて、銃が啼く。 ――パスンッ! 乾いた音で。 視界が崩れていく。 泳ぐ活力を失った金魚みたいに、水面にぷっかり浮かぶ、僕。 横ばいになって見た世界は、とてもとても、息ができるほどの空間はなく。 ひっくり返してみれば、ただの立体切り絵になる。 何に追われて急ぐのか。 それすら知ることもなく、ひたすら忙しい時間に逃げ込む。 ゆとりなど、ない。 そこに人を愛するゆとりなど。 顔を歪める隙間など。 僕にエサをやるなんて、いとますらも。 濁った水槽に目をくれる、確率すらも。 いつから区分化されてしまったんだろう? 僕"たち"、は。 プツッ。 途切れた。
