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用語集

≪長編小説≫

灰色庭園ハイイロテイエン
0:プロローグ
1:少女の空
2:存在定義
3:誰かの声
4:消した記憶
5:最上階-鐘
6:鐘と夢
7:時と音と声
8:メゾ・ピアノ
9:嵐の翌朝
10:リアリティ
11:傾いた眼
12:横断携帯
...

  # プロローグ
 目の前に、ライフルが一丁。
 少女の白い、細い腕が構える。

「――アナタが、悪いんです」

 今にも泣きそうな声で。
 少女が啼く。
 卑屈に眉をしかめ。
 涙の枯れた彼女は笑い。
 繰り返し。

 やがて、銃が啼く。

 ――パスンッ!
 乾いた音で。

 視界が崩れていく。
 泳ぐ活力を失った金魚みたいに、水面にぷっかり浮かぶ、僕。

 横ばいになって見た世界は、とてもとても、息ができるほどの空間はなく。
 ひっくり返してみれば、ただの立体切り絵になる。
 何に追われて急ぐのか。
 それすら知ることもなく、ひたすら忙しい時間に逃げ込む。

 ゆとりなど、ない。

 そこに人を愛するゆとりなど。
 顔を歪める隙間など。

 僕にエサをやるなんて、いとますらも。
 濁った水槽に目をくれる、確率すらも。

 いつから区分化されてしまったんだろう?

 僕"たち"、は。






 プツッ。
 途切れた。







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